初恋エターナル
3. 意地悪大王様。
「ごちそうさま」
「おそまつさまです!」
食器を片付けて、彼のいるベッドの横に座る。
「……で、あなた、誰ですか?」
「……」
数十秒の沈黙。
彼は、すごく驚いた顔をしている。
え、私、なんか変なこと言ったかな!?
ドキドキしながらも、彼の目を見て答えを待つ。
「……本当に、俺のこと知らないの」
「あっ、はい。そりゃあなたとは初対面なの
で」
そうだよね!?
どこかで会ったなんてことは……。
ふつう、こんな顔の整った人を見たら忘れられないよ……?
「ふーん……」
彼は、少し悩むように下を向いた後、答えた。
「カヤ」
「はぇ?」
「……だから、俺の名前。カヤ」
彼はそう言って、かすかに笑った……。