初恋エターナル
「この子だよ、今日から新しく入ってきた
子!」
店長が、にこにこと、先ほどから無表情の彼を私の方に向ける。
「どーも、神楽月っス」
月くん……?
聞いたことあるような、ないような。
「よ、よろしくね」
おずおずとペコっと頭を下げる。
月くんは、私と目も合わさずに軽く頭を下げた。
「ということでまあ、大咲さんに担当しても
らっていいかしら?」
「はい、もちろんです」
少し気が引けたけど、店長には色々優しくしてもらっているので、引き受けることに。
でも嫌だなぁ……ずっとむすっとしてるんだもん。
私なんか怒らせたかなぁ。
「明日からよろしく頼むわね。もう上がる時
間だし」
「えっ!?」
時計を見ると、もう10時。
私がバイトを上がる時間になっていた。
「わわわ、ごめんなさい!たくさん休ませて
いただいて……!」
私、どれだけ寝ちゃってたの……。
自分に呆れながら、ペコペコ頭を下げる。