初恋エターナル
「16っス」
16歳ってことは……私の2つ下だから、高校1年生か!
「へぇー、高1かー!どこの?」
「清輝っス」
……清輝って、結構偏差値高いところだよね……!
私は感心しながら、焼き鳥を1本たいらげ
た。
「大咲……さん……先輩はこんな夜遅くまで
バイトって……何のために?普通これだけ
働かなくたって食べていけますよね」
ふと、月くんに言われて疑問に思う。
……なんで私は、こんなに働くんだろ。
別にほしいものがあるってわけでもない。
弟も今はいない。
……カヤを忘れるため?
「っ、」
「大咲先輩?」
私はカウンターにたまたま置いてあった飲み物を一気に飲み干した。
「ちょ、大咲先輩」
あぁ、なんだか眠いな。
もう、全部忘れたい。
少し焦った表情の月くんを見たのを最後に、意識を手放した。