初恋エターナル



「に、21歳!?」


まさか、カヤが21歳なんて……。


こんなの学生に見えないよ……!?


「じゃあ、大学生……?」


カヤは少し黙った後、「まあな」と呟いた。


なんだろう、今の間。


でも21歳って大学の年だよね?


何か違うのかな……。


「いただきます」


カヤは早速、中華スープに手をつける。


またカヤにごはんを食べてもらえるんだ。


嬉しいので、つい、カヤが食べている姿を凝視してしまう。


「……ん、うま」


あったまるわー、とかぶつぶつ言いながら今度はホイコーローを食べ始める。


食べ始める、ところだった。


口に入れようとした瞬間、カヤの動きが止まる。


「……」


カヤは、石像のように動かない。


「カヤ?」


顔を覗き込むようにすると、カヤはゆっくりと口を閉じた。


箸を使って、ある食材だけを端っこに寄せていく。

< 70 / 262 >

この作品をシェア

pagetop