初恋エターナル



嘘でしょ……。

帰ったら速攻でお風呂に入ろう。


手と手を擦り合わせながら家路を歩いていると……。

カサッ……

「……え?」

何かが動く音がした。


音の発生源は、お寺の裏口みたいなところ。

この裏って……お墓なんじゃ……。


も、もしかして、オバケ……!?

ガタガタと体が震えだす。


だ、だって本当のオバケだったら私……連れ去られたり、死んじゃったり……すんじゃないの……!?


ど、どどどどうしよう!


「な、なななっ、何か……いるんですか」

喉の奥から絞り出した声は、自分でも驚くほど震えていた……。


1歩、1歩ーーーーー


音のした方に近づいていく。

腰を抜かさないように構えながら、ドアの前に立った。
< 9 / 262 >

この作品をシェア

pagetop