初恋エターナル
「もしもし、美湖ちゃーーーーー」
『大大大ニューッッス!』
耳をつんざくような、美湖ちゃんの大声。
あまりにもうるさかったので、思わずスマホから耳を離す。
それは、隣にいたカヤにも聞こえていたようで、ぎょっとしている。
「ど、どうしたの美湖ちゃん。そんな大声出して」
美湖ちゃんは、興奮が隠し切れていないように息を荒くしている。
『心して聞いてね……』
「う、うん」
そんなに重大なことなのかと思い、背筋を伸ばす。
『なんと、ここから近いショッピングモールにねっ!若手俳優の御堂昴と仙道流星が来てるんだってぇぇ!!」
「……うん?」
『だぁーかーら!今!うちらの住んでる地区の近くのところに!有名人がいるんだってば!』
そ、そんなこと言われてもなぁ。
……いや、ちょっと待って。
そのショッピングモールって……。
ここじゃない?
『……くるみ、今どこいるの?」