幸せなひとときをきみに〜隠れ御曹司の不器用な溺愛〜

部屋に入ると大きなゴミ袋が置いてあり、中を覗くと麻衣の物が乱雑に入っていた。

「何だ？」

慌てて周りを見るとメモがテーブルの上に置いてあり目を通して急いで今入ってきた玄関に向かいドアポストを開けるとコトンと一本の鍵が落ちてきた。

「何で？」

鍵を握りしめて部屋に戻ると麻衣の物が無くなっていた。





いつもと変わらない朝だった・・・はず

意味がわからない。言葉も出ないとはこう言うことなんだろう。

慌てて電話をするが虚しく呼び出し音が響くだけだ、諦めてLINEに『どう言う意味？』とメッセージを送る。

すると

『そう言う意味』と返事が返ってきた。

だからそう言う意味ってどう言う意味だよ。

受け取ってきた指輪をテーブルの上に置いてそれを眺めながら脱力した。

俺以外に誰かと付き合っていたのか？

何も考えずゴミ袋に入った麻衣の物をテーブルの上並べていた。