幸せなひとときをきみに〜隠れ御曹司の不器用な溺愛〜
きゅるるる・・・

お腹すいた・・・

午前中は反撃という名でたっぷりと愛されてすっかり昼も過ぎている。
さすがに何かあると怖いので指輪は外してケースに収めるとシャワーを浴びる。

清太郎の所有印が無数に付いているのが困った反面やっぱり嬉しい。

二人の未来が見えなくて、別れる事を選択して後悔ばかりだったけど、今回のことで清太郎の気持ちがわかって良かった。


もう、迷うことは無い。


アボカドとトマトを角切りにしてボウルに入れ、レタスを一口大にちぎっていく。レモン果汁とオリーブ油、岩塩をミルで引き入れてざっくりと混ぜていく。
鍋にたっぷりの水をいれ沸騰させる、その間にベーコンを切って玉子は黄身を取り出しておく。

パンツ一丁の清太郎が伸びをしながらキッチンに入ってくると頭にキスをする。

うううう、なんだかめちゃくちゃ甘くなってる気がする。
「パスタのゆで時間内にシャワーを浴びてきて」

「超特急じゃないか」
と言いながらバスルームに消えていく姿を見て、いままでわかりにくかったのが嘘みたい。
今なら、すごく溺愛されているのが分かる。

バターでベーコンを炒め、ゆであがったパスタと牛乳を加えて混ぜ合わせる。火をとめてから卵黄を一気に混ぜ合わせる。

皿にパスタを盛り付けているところに清太郎が腰にバスタオルを巻いた姿でバスルームから出てきた。







「旨かった」
パスタとサラダを綺麗に平らげるとコーヒーを一口すすってから
「急で悪いが、明後日の夜は空いてるか?」

「何?別に大丈夫だと思うけど」

「カフェのプレオープンがあるだが、一緒に行ってくれないか」

「あっ、もうオープンなんだ!」

「麻衣に見て欲しいんだ」
「それで、その時プロポーズのやり直しをさせて欲しいんだが」
< 29 / 38 >

この作品をシェア

pagetop