幸せなひとときをきみに〜隠れ御曹司の不器用な溺愛〜
マンションに帰ると玄関に女性物のパンプスが置いてある。

いつでも使ってくれと言ってもう一度合鍵を渡したら、早速使ってくれたようだ。

ダイニングキッチンを覗くと麻衣が夕食を作ってくれているところだった。

麻衣の姿を眺めながら「こういうの、いいね~」と言うと麻衣が慌てて振り向いた。

「ごめん気がつかなかった、お帰り」

「ただいま、もう婚姻届出しちゃおうか」

「そんな訳にはいかないでしょ」

背後から抱きしめる、見上げるとすこし口が開く表情がそそる、そのすこしエロい唇にキスをする。

「じゃあ、一緒に住もう」

麻衣はニッコリと微笑んで
「いままで、あんなにわかりにくかったのに、急にこんなに激甘になったらむしろ心配しちゃう」

「言葉が足りなくて逃げられそうになったから、今度は思った事はすべて言うことにしたんだよ」

「わかりやすくていいかも」

「学習能力は高めなんだ」

「そう、ならさっさと着替えてきて。ご飯食べよう」

もう一度、キスをするとベッドルームへ行って着替えをした。
ふと麻衣から送られて来た段ボールが目に入る。
また、麻衣の部屋に送り返しておこう・・・いや、二人で住む部屋を探した方がいいかもしれない。


俺は今、最高に幸せだ。

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