幸せなひとときをきみに〜隠れ御曹司の不器用な溺愛〜
<幸せをずっときみと>
1年後
「結局、麻衣の方が先に結婚かぁ。てか、1年前のあの騒動は何だったのよ」
1年前、清太郎と別れを決意して祥子と二人でディナーブッフェを食べに来て清太郎の浮気疑惑現場を目撃したあのホテルで祥子と二人でディナーを楽しんでいる。
「でも、あのことがあって今はめちゃくちゃわかりやすくなったというか・・・」
「猛烈な溺愛状態だよね。てか、その指輪!1000円の指輪でもいいのっ!なんて言ってたくせにえげつないもの貰っちゃって」
ソースと花で飾られた目にも美味しい仔羊のローストを口に運ぶ。
「うん、でも清太郎から指輪をもらえるなら何だっていいって思ってたのは本当だけど、それ以上にパンツ姿でプロポーズしてくれたのが1番嬉しいかな」
「あーはいはい、お熱いことで。でも、まぁお陰様でこんなコース料理をいただけるんだからラッキーだわ」
「ブッフェの時も思ったけど、本当に美味しい」
このホテルのディナー招待券を頂いた時に、祥子と二人で来たブッフェが美味しかったと言ったら、二人で行ってくるといいよと言ってくれたのだ。
「清太郎さんも忙しいんじゃないの、それなのに結婚を急ぐとか」
「別れ話の時に女の30歳と男の30歳は違うって、言ったことを気にしていたみたいで、ギリ30歳だからとか言って、強引にねじこんできた」
「基本的には行動力があるのね、清太郎さん」
「もっと平均的にその行動力を使ってくれればいいんだけど、動かないときはからっきしだし、でもそういう所も好きだから仕方がないよね」
「あーご馳走様、デザートはまだかしら」
ふふふふ、流石にホテルのレストランだから大笑いするわけにはいかず小さく笑った。
ボンマモンでのプロポーズやり直しから半年後、清太郎はみすみ建設の専務取締役として就任した。本当はもっとwithオフィスでデザインをしていたかったみたいだけど、高橋部長の背任を期に以前から話が出ていたみすみ建設へのwithオフィスの吸収の話を堰社長が受けたことと、結婚前に立ち位置をはっきりさせたかったらしい。
私の為に清太郎が何かを諦めて欲しくないと伝えたら『麻衣以外に諦めたくないものない』とクサいセリフを言われて、清太郎が風呂に入っている間に嬉しすぎて悶えていたのは内緒だ。
目の前には一口大のチョコレートケーキにシャーベット、いちごやメロンなどの果物がミニグラスに入ったゼリーがワンプレートで置かれている。
「食べる前から美味しいのがわかるわ」
「ほんと」
「withオフィスの食えない社長はどうするの?」
「withオフィスは来年、みすみ建設に吸収されて堰社長は設計部の取締役部長になるって。清太郎がwithオフィスの経営の大半を受け持っていたから清太郎がいないと無理だとか言ってる」
「なんかあの社長らしいね」
ケーキを口に入れると口中にちょっとビターでほんのりとした甘みが広がる。
「「大人の味だわ」」
美味しいものを食べる自然に笑いが溢れる。
食事が終わってホテルを出ると清太郎が車で待っていてくれて、祥子をマンションに送ったあと清太郎のマンションに帰る。
清太郎がみすみ建設に入ったと同時に、今以上に忙しくなるから一緒に住んでほしいと言うことで私は自分が住んでいたマンションを解約した。
このマンションも清太郎のデザイナーとしての最後の仕事が終わるまでの二人の居場所になる。
「結局、麻衣の方が先に結婚かぁ。てか、1年前のあの騒動は何だったのよ」
1年前、清太郎と別れを決意して祥子と二人でディナーブッフェを食べに来て清太郎の浮気疑惑現場を目撃したあのホテルで祥子と二人でディナーを楽しんでいる。
「でも、あのことがあって今はめちゃくちゃわかりやすくなったというか・・・」
「猛烈な溺愛状態だよね。てか、その指輪!1000円の指輪でもいいのっ!なんて言ってたくせにえげつないもの貰っちゃって」
ソースと花で飾られた目にも美味しい仔羊のローストを口に運ぶ。
「うん、でも清太郎から指輪をもらえるなら何だっていいって思ってたのは本当だけど、それ以上にパンツ姿でプロポーズしてくれたのが1番嬉しいかな」
「あーはいはい、お熱いことで。でも、まぁお陰様でこんなコース料理をいただけるんだからラッキーだわ」
「ブッフェの時も思ったけど、本当に美味しい」
このホテルのディナー招待券を頂いた時に、祥子と二人で来たブッフェが美味しかったと言ったら、二人で行ってくるといいよと言ってくれたのだ。
「清太郎さんも忙しいんじゃないの、それなのに結婚を急ぐとか」
「別れ話の時に女の30歳と男の30歳は違うって、言ったことを気にしていたみたいで、ギリ30歳だからとか言って、強引にねじこんできた」
「基本的には行動力があるのね、清太郎さん」
「もっと平均的にその行動力を使ってくれればいいんだけど、動かないときはからっきしだし、でもそういう所も好きだから仕方がないよね」
「あーご馳走様、デザートはまだかしら」
ふふふふ、流石にホテルのレストランだから大笑いするわけにはいかず小さく笑った。
ボンマモンでのプロポーズやり直しから半年後、清太郎はみすみ建設の専務取締役として就任した。本当はもっとwithオフィスでデザインをしていたかったみたいだけど、高橋部長の背任を期に以前から話が出ていたみすみ建設へのwithオフィスの吸収の話を堰社長が受けたことと、結婚前に立ち位置をはっきりさせたかったらしい。
私の為に清太郎が何かを諦めて欲しくないと伝えたら『麻衣以外に諦めたくないものない』とクサいセリフを言われて、清太郎が風呂に入っている間に嬉しすぎて悶えていたのは内緒だ。
目の前には一口大のチョコレートケーキにシャーベット、いちごやメロンなどの果物がミニグラスに入ったゼリーがワンプレートで置かれている。
「食べる前から美味しいのがわかるわ」
「ほんと」
「withオフィスの食えない社長はどうするの?」
「withオフィスは来年、みすみ建設に吸収されて堰社長は設計部の取締役部長になるって。清太郎がwithオフィスの経営の大半を受け持っていたから清太郎がいないと無理だとか言ってる」
「なんかあの社長らしいね」
ケーキを口に入れると口中にちょっとビターでほんのりとした甘みが広がる。
「「大人の味だわ」」
美味しいものを食べる自然に笑いが溢れる。
食事が終わってホテルを出ると清太郎が車で待っていてくれて、祥子をマンションに送ったあと清太郎のマンションに帰る。
清太郎がみすみ建設に入ったと同時に、今以上に忙しくなるから一緒に住んでほしいと言うことで私は自分が住んでいたマンションを解約した。
このマンションも清太郎のデザイナーとしての最後の仕事が終わるまでの二人の居場所になる。