幸せなひとときをきみに〜隠れ御曹司の不器用な溺愛〜
1週間後

鎖骨の下のキスマークは綺麗に消えて新しいものはついていない。

目の前には白いタキシードに身を包んだ清太郎が私の左薬指に指輪をはめている。

結婚式場は誤解もあったけどあの時偶然にも同じ場所にいたあのホテルだ。

清太郎がヴェールを上げると「綺麗だ」と呟いてキスをした。

6年間いろいろなことがあった。
始まりはwithオフィスが手がけた店舗のインテリアを受け持った時だ。
清太郎に食事に誘われて話が弾む訳ではないけど妙に安心できた。
その後、清太郎から告白されて合鍵をもらってから、時々不安に感じることがあって、不安が不安を呼び、清太郎はずっと同じだったのに信じる気持ちに綻びが出てしまった。

でももう、清太郎の気持ちを疑ったりしない。


「はぁぁぁぁぁ疲れたぁぁぁぁぁぁぁ」

ベッドに手を広げて仰向けに倒れ込む

「もう、何もしたくなーーーい」


「おつかれさま」
清太郎はペットボトルの水を二本手に持ってベッド座ると、いっぽんを一度開封してからキャップを戻しボトルの底をおでこに当てた。

そのボトルを受け取ると上半身を起こして水を飲んだ。

「風呂がジャグジーだがどうする?」

「入りたい!」

「何もしたくないお姫様は俺がしっかりおもてなしをしよう」
そういうと、私の服を脱がし自らも裸になると所謂(いわゆる)お姫様抱っこでそのままバスタブに入ると多方面からのバブル体中で弾けて気持ちがいいと思ったら、背後から大きな掌で胸を揉みしだかれると思わず声が漏れる。

「せいたろ」

「大丈夫、何もしたくないお姫様はただ気持ち良くなっていればいいから、力をぬいて感じて」

ふっ

んっ

全身で弾けるバブルと感じるところを可愛がる大きな手で絶頂させられた。

「ドレス姿も綺麗だったけど、感じてる今の表情も綺麗だよ。麻衣、結婚してくれてありがとう」

そんなの、私だって言いたい。
タキシードの清太郎がめちゃくちゃかっこよかった。いたずらっ子のような表情で私を翻弄している表情が「すき」

「反則だよ、それ」

何が反則かわからないけど、限界だった。



目が覚めるとたっぷりの睡眠で頭も体もスッキリしていた。
お風呂で寝落ちした私にバスローブを着せて寝かせてくれたようだ。隣には気持ちよさそうに眠っている清太郎のバスローブははだけて中心部は元気に存在感を出している。

昨日は疲れて眠くて気がついたら寝落ちをしてしまった。
何度も体は重ねていても結婚式の日はやっぱり初夜って言うのよね。
初夜は出来なかったから初朝とかアリかしら。

清太郎Jrを口に含んで愛していると大きな手が私の髪を撫でる。その手つきがすごく気持ちがいい。

「麻衣、それ反則」

私は顔を上げて清太郎に「おはよう」と挨拶をすると少し困った顔をしながら「おはよう」返してくれた。

「反則だめ?」

「ダメじゃないけど、かなりヤバい」

「じゃあどうする?」

「こうする」と言って態勢が逆転する。

「ゴム無しでいい?」

「うん」




チェックアウトギリギリまで愛し合っていたせいで、新婚旅行に向かう飛行機では二人とも爆睡だった。



白い砂浜に二人で並んで太陽が海の向こうに沈んでいくのを眺めている。
お互いの姿も空と同じ緋色に染まっていく。

この先、何があったとしても




「ずっときみと幸せになりたい」




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