俺の恋人のフリをしてほしいと上司から頼まれたので「それは新手のパワハラですか」と尋ねてみたところ
3.どんどんと罠が深まる
1.
カリッドはモニカと手を繋いで歩いていた。それもこれもイアンのおかげだ。向かっている場所はもちろん劇場だ。
あの後、イアンの部屋から戻ってきたカリッドは、モニカの顔を見るなり。
「行くぞ」
とかっこよく言い放ってみた。するとモニカは。
「え、と。どちらに行かれる予定ですか?」
「ああ、芝居を観に行く。最近、人気のある演目だ」
カリッドのその言葉でモニカの顔がいつも以上に明るくなった。
「あ、すいません。その、私、お芝居を観るのは初めてなんです」
「な、何? 初めて、なのか?」
「はい、恥ずかしながら……」
あの後、イアンの部屋から戻ってきたカリッドは、モニカの顔を見るなり。
「行くぞ」
とかっこよく言い放ってみた。するとモニカは。
「え、と。どちらに行かれる予定ですか?」
「ああ、芝居を観に行く。最近、人気のある演目だ」
カリッドのその言葉でモニカの顔がいつも以上に明るくなった。
「あ、すいません。その、私、お芝居を観るのは初めてなんです」
「な、何? 初めて、なのか?」
「はい、恥ずかしながら……」