俺の恋人のフリをしてほしいと上司から頼まれたので「それは新手のパワハラですか」と尋ねてみたところ

4.

 気が付いたら、布地面積の少ない夜着一枚を羽織った状態でモニカは広い寝台の上に転がされていた。先ほどから血液が沸騰しているかのように全身が熱い。

「本当にいいのか」

 カリッドは上半身裸でモニカを見下ろすように、寝台に手をついていた。つまり、四つん這いといわれるような恰好で、膝をついたその足の間には彼女の身体が。

 モニカもドキリとしながら、胸元を押さえると「はい」と頷く。さすが第四騎士団の団長を務めているだけあって、いい具合に引き締まっている大胸筋。

「モニカ……」
 カリッドは彼女の頬に優しく触れると、まずは唇を合わせた。だけど、それが今までのそれよりも甘く感じてしまい、もっと味わいたいと媚薬のようにカリッドを誘う。これが両想いという気持ちの効果なのか、と思わずにはいられない。

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