俺の恋人のフリをしてほしいと上司から頼まれたので「それは新手のパワハラですか」と尋ねてみたところ
4.そして罠にはめられた結果
前王妃はよく笑う可愛らしい方だ、というのがモニカの印象だった。二人の馴れ初めを根掘り葉掘り聞いてきては「あら、素敵ねぇ」と感嘆の声をあげる。
「仕事場で再会なんて、本当に運命の出会いじゃないのかしら?」
今、おかしな言葉が聞こえてきた。仕事場で再会、という謎の言葉。
「母上。私とモニカは再会ではなく、その、第四騎士団に配属した時に初めて出会ったわけですが」
「あら、やだ。リディ。あなた、あまりにも幼くて忘れてしまったのかしら?」
前王妃は首を傾げる。その仕草を見たカリッドも首を傾げる。
「モニカをね、あなたの婚約者にという話が十五年くらい前にあってね。それであなたたちを引き合わせたのだけれど」
当時、既に女性不信になっていたカリッドと、男性不信になりかけていたモニカの組み合わせがうまくいくもはず。カリッドはモニカに向かって「無理だ」と答えたとか。
「仕事場で再会なんて、本当に運命の出会いじゃないのかしら?」
今、おかしな言葉が聞こえてきた。仕事場で再会、という謎の言葉。
「母上。私とモニカは再会ではなく、その、第四騎士団に配属した時に初めて出会ったわけですが」
「あら、やだ。リディ。あなた、あまりにも幼くて忘れてしまったのかしら?」
前王妃は首を傾げる。その仕草を見たカリッドも首を傾げる。
「モニカをね、あなたの婚約者にという話が十五年くらい前にあってね。それであなたたちを引き合わせたのだけれど」
当時、既に女性不信になっていたカリッドと、男性不信になりかけていたモニカの組み合わせがうまくいくもはず。カリッドはモニカに向かって「無理だ」と答えたとか。