俺の恋人のフリをしてほしいと上司から頼まれたので「それは新手のパワハラですか」と尋ねてみたところ
「だから君は俺の恋人なんだ。恐れ多いとか思う必要は無い。わかったな?」

「はい、団長……あっ」

「口づけ、三回だ」
 カリッドは嬉しそうに笑うと、いきなりモニカに顔を近づけてきた。ちゅっと、軽く唇を合わせる。
 それはほんの瞬間の軽い口づけであったが、モニカが目を白黒させるには充分なものであった。

「え、と。団長?」

「口づけ、四回目」

「え、いやいやいやいや。そう、じゃなくて。なんですか? 今の」

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