俺の恋人のフリをしてほしいと上司から頼まれたので「それは新手のパワハラですか」と尋ねてみたところ
モニカもカリッドに背を向け、渋々と着替えを始めた。カリッドは見たいような見たくないような、そんな気持ちにさせられた。見たら見たでヤツの目覚めを恐れていた。だから、極力モニカには背を向けている。だけど、その衣擦れの音がカリッドの妄想を豊かにしてしまう。間違いなくカリッドは妄想族である。
「あ、終わりました。私、隣の部屋でお茶、淹れてますね。だ、じゃなかった、リディも着替えたらいらしてくださいね」
「ああ」
パタンと隣へ続く部屋の扉が閉められると、カリッドは両手で顔を覆った。
いろいろと我慢していたものが、ふっと軽くなったような気がした。
「あぁああああああ。可愛い」
思わず、口から本音が溢れてしまった。寝起きの彼女も、口づけの後の驚いた彼女も、そして今、着替えが終わった彼女も。
ふぅと大きく息を吐いてから、カリッドも着替えを始めた。
「あ、終わりました。私、隣の部屋でお茶、淹れてますね。だ、じゃなかった、リディも着替えたらいらしてくださいね」
「ああ」
パタンと隣へ続く部屋の扉が閉められると、カリッドは両手で顔を覆った。
いろいろと我慢していたものが、ふっと軽くなったような気がした。
「あぁああああああ。可愛い」
思わず、口から本音が溢れてしまった。寝起きの彼女も、口づけの後の驚いた彼女も、そして今、着替えが終わった彼女も。
ふぅと大きく息を吐いてから、カリッドも着替えを始めた。