2/3片思い
さ、てと。
私はもう一度鏡の前に立った。
そして、まだセロハンでくるまれたままのグロスをそっと手にとる。
少しずつセロハンをはがして、箱からグロスを出した。
筆先に、マヨがぬっていたのと同じような、ちょっと色っぽいキラキラとした光が乗っていた。
私は、そのまま唇に塗らずに、そっと筆をしまった。
んん。
なんとなくだけど。
やっぱり今日は塗るのやめとこう。
もし。
もし、二回目のデートが実現したなら、その時はばっちり塗っていこう。
ちょっとした願掛け?
「お母さん、ちょっと早いけど、もう行くわ。」
「え?!ちょっと早いって、かなり早いと思うんだけど。」
「だって、家にいても緊張するだけだし、外にいた方が何かと気晴らしできるからさ。」
「はぁ。まぁいいけど。とにかく気をつけていってらっしゃい。そして・・・。」
「ん?」
「思いっきり楽しんでらっしゃい!」
お母さんはにっこり笑うと、私の背中をポンと軽く叩いた。
「はぁい。行ってきます!」
私も笑顔でお母さんに敬礼した。
私はもう一度鏡の前に立った。
そして、まだセロハンでくるまれたままのグロスをそっと手にとる。
少しずつセロハンをはがして、箱からグロスを出した。
筆先に、マヨがぬっていたのと同じような、ちょっと色っぽいキラキラとした光が乗っていた。
私は、そのまま唇に塗らずに、そっと筆をしまった。
んん。
なんとなくだけど。
やっぱり今日は塗るのやめとこう。
もし。
もし、二回目のデートが実現したなら、その時はばっちり塗っていこう。
ちょっとした願掛け?
「お母さん、ちょっと早いけど、もう行くわ。」
「え?!ちょっと早いって、かなり早いと思うんだけど。」
「だって、家にいても緊張するだけだし、外にいた方が何かと気晴らしできるからさ。」
「はぁ。まぁいいけど。とにかく気をつけていってらっしゃい。そして・・・。」
「ん?」
「思いっきり楽しんでらっしゃい!」
お母さんはにっこり笑うと、私の背中をポンと軽く叩いた。
「はぁい。行ってきます!」
私も笑顔でお母さんに敬礼した。