2/3片思い
3章 松川君という人
マヨは、その日から松川くん情報を徹底的に調べてくれてるようだった。

たまにマヨが直接松川くんに話しかけてる姿も目に入った。

そんなマヨを見てたら、

「いいなぁ」って。

私も松川くんとしゃべりたいなって思わずにはいられなかった。


少し長い前髪。

つるんと彫刻みたいな白くてきれいな頬。

奥二重の切れ長の目。

少しはにかんで笑う顔。

前髪をかきあげた後、窓の外を見つめる横顔。


私の目には松川くんの全てが完璧に映っていた。

恋するまでは、そんなこと全く気にもしなかったのに。

もっともっと松川くんのこと知りたいって思った。

表面的なものだけじゃなくって、松川くんが今考えてること全部。


そんなある日の夜。

携帯にマヨから電話がかかってきた。
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