2/3片思い
5章 マヨ
そんな話をしながらも、ココアの入ったカップをそっとテーブルに置いたマヨの口元が気になる。

やっぱりきらきらしててきれい。

そういえば、最近髪の毛の伸ばしてる?

いつのまにか肩に触れそうなくらいに伸びたマヨの横髪を眺めながら聞いた。

「マヨって、最近髪伸びてきたよね。今までショートだったけど伸ばすの?」

「あー。うん。それもいいかななんて思って。」

「剣道やるとき、長髪じゃ邪魔にならない?」

「私さ・・・。ナツミだから言うんだけど。」

ちょっと胸騒ぎ。

「な、何よ。突然あらたまって。」

「3年になったら、剣道部やめようと思ってるんだ。」

え~!そうなの?

初めて知ったよ!

あまりにショックな発言に、自分の表情がひきつるのがわかった。

ある意味、これも裏切り的な。

今日はマヨの意外づくしに、戸惑っていた。
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