2/3片思い
「ひょっとして、松川のこと好きなの?」

思わず手が止まる。

な、何よ、急に。

「は?何言ってんの。」

タイスケの顔を見ずに言った。

「いや、なんとなくさ。」

「それもタイスケの独断でしょ。」

「ん~、ってこともないんだけど。」

ってこともないって、どういうことよ。

「はっきり言ったらどうよ。」

「とにかくさ、松川はやめとけ。」

「え?」

「もし、本当に好きなんだったらな。」

何意味深な言い方してんのよ。

タイスケらしくもなく、結構深刻な顔してるしさ。

「あ。」

タイスケは、突然窓の向こうに何かを見つけたらしい。
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