2/3片思い
自分の口は、全く別のことをしゃべっていた。

「昨日、タイスケに会ってさ。二人でマクドに入ってるしゃべってたら、急に松川くんが現れてびっくりしたよ。」

「あ、そうなんだ。」

マヨはいつになく、気乗りしない返事だった。

「それで、その時タイスケのバカがさ、私と付き合ってるだなんて冗談を松川くんに言ってさ。きちんと否定できないまま松川くん英会話学校に行っちゃって。」

「タイスケか~。それで?」

「うん。もし松川くんと話す機会があったら、さりげなく否定しておいてほしいんだ。」

「・・・。」

「マヨ?だめかなぁ。」

ものすごい勢いで心臓がバクバクいってる。

マヨは小さなため息をついた。

「そういうことなら、直接ナツミが言いなよ。」

「え?」

「私が間に入って言うことでもないんじゃない?だって昨日の話でしょ?明日、朝一番にでも松川くんに否定しとけばいいだけの話だよ。」

「でも。」

「それに、今度松川くんの誕生日プレゼントも渡すんだったら、少しずつでも距離縮めといた方がいいんじゃない?」

マヨの言ってることは最もだった。

今まで何もかもマヨに頼りすぎだった私。

だけど、いつものマヨじゃない。

そんな返答、冷たすぎるよぉ。
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