狂った隣人たち
夢の中
自室へ逃げ込んだ祐次は電気もつけずに布団を頭からかぶった。


目を閉じると虫入りのご飯を食べる家族の姿が浮かんでくる。


どうしたんんだ。


なにがあったんだ。


何度問いかけても誰も返事をくれなかった。


ただ自分の目の前で家族全員がおかしくなっていく。


それをとめることもできずに、ただ見ていることしかできない自分。


それこそ祐次だっておかしくなってしまいそうだった。


それでも祐次はまだこうして正常な精神を保っている。


その原因だってわからないままだ。


早く。


早く警察が来てくれれば……。


しかしその願いはむなしく、津田家の人間は誰も警察には通報していないのだった。
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