狂った隣人たち
当然、そこには『生活感のある心霊スポット』となった経緯も書かれている。
一番最近の記事は祐次が引っ越してくる前に暮らしていた家族の殺人事件だった。
家族間のいざこざが原因で互いに殺しあったと書かれているが、真実はわからない。
一番下の子供はまだ7歳だったらしくて、くるみはその姿を思い出して胸が苦しくなった。
黒いランドセルを背負って小学校へ向かう姿は何度も見ている。
あの子が家族の誰かを殺しただなんて、とうてい想像もできないことだった。
軽く首を振り、気を取り直して過去の事件へ遡っていく。
くるみが引っ越してきてから最初に起きた殺人事件まで読み終えて、目の間を強く指で押した。
昨日父親が教えてくれた事件と照らし合わせてみると、同じ部分もあれば随分と脚色されている部分もある。
さすがにネット上の噂だとこんなもんか。
更に遡って確認していって見るとあの家は40年ほど前に建てられたものだとわかった。
最初に暮らしていた人が生きていたとしても、もう随分と年のはずだ。
40年の間にあの家の住人は入れ替わり立ち代り、しかしほとんど耐えることなく変化してきた。
そしてその誰もが祐次の家族のようにおかしくなり、どこかへ引っ越して言ったり、全員助からなかったりした。
「あの家はどうして取り壊されないんだ?」
不意に後ろから声をかけられて悲鳴を上げてしまいそになった。
「祐次、新聞ではなにかわかった?」
一番最近の記事は祐次が引っ越してくる前に暮らしていた家族の殺人事件だった。
家族間のいざこざが原因で互いに殺しあったと書かれているが、真実はわからない。
一番下の子供はまだ7歳だったらしくて、くるみはその姿を思い出して胸が苦しくなった。
黒いランドセルを背負って小学校へ向かう姿は何度も見ている。
あの子が家族の誰かを殺しただなんて、とうてい想像もできないことだった。
軽く首を振り、気を取り直して過去の事件へ遡っていく。
くるみが引っ越してきてから最初に起きた殺人事件まで読み終えて、目の間を強く指で押した。
昨日父親が教えてくれた事件と照らし合わせてみると、同じ部分もあれば随分と脚色されている部分もある。
さすがにネット上の噂だとこんなもんか。
更に遡って確認していって見るとあの家は40年ほど前に建てられたものだとわかった。
最初に暮らしていた人が生きていたとしても、もう随分と年のはずだ。
40年の間にあの家の住人は入れ替わり立ち代り、しかしほとんど耐えることなく変化してきた。
そしてその誰もが祐次の家族のようにおかしくなり、どこかへ引っ越して言ったり、全員助からなかったりした。
「あの家はどうして取り壊されないんだ?」
不意に後ろから声をかけられて悲鳴を上げてしまいそになった。
「祐次、新聞ではなにかわかった?」