狂った隣人たち
そんな和宏の視界に割れたブロックが写った。


あれで殴ればきっと痛い。


和宏が素手で殴るよりも、もっともっと痛いに決まっている。


和宏の手がブロックを掴んだ。


これで自分は痛い思いをしなくてすむ。


男児が異変に気がついて振り向いた、その顔に向けて和宏がブロックと振り下ろしたのだった。
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