狂った隣人たち
自分があの学校にいることで、みんなあの家での凄惨な事件を忘れることができなくなる。
それはきっと、死んでしまった人たちにとってもよくないことだ。
ネット上にはびこる嘘か本当かわからない記事だって、死者をこの世につなぎとめている材料になっているかもしれないんだから。
みんなの記憶から早くあの事件を風化させるためには、自分はこの学校にはいないほうがいいと言っていた。
それならくるみだって同じだ。
みんな、くるみが骨を発見したひとりだと知っている。
そう言うと、祐次はくるみは巻き込まれただけだから、関係ないと言い張った。
突き放すような祐次の優しさを思い出して涙が滲んできた。
手の甲で涙をぬぐうと、祐次がリビングのカーテンを外しているのが見えた。
祐次もこちらに気がついて複雑そうな笑みを浮かべてきた。
この先も祐次との関係が続いていくのかどうか、自分でもまだわからない。
お互いにこれからの関係を先送りにしているのはわかっていた。
だけどその話題を出せば2人の関係が終わってしまいそうな気がして、何も言うことができないでいたのだ。
でも、今でもくるみは祐次のことが好きだった。
そして祐次もくるみを大切に思っている。
それはきっと、死んでしまった人たちにとってもよくないことだ。
ネット上にはびこる嘘か本当かわからない記事だって、死者をこの世につなぎとめている材料になっているかもしれないんだから。
みんなの記憶から早くあの事件を風化させるためには、自分はこの学校にはいないほうがいいと言っていた。
それならくるみだって同じだ。
みんな、くるみが骨を発見したひとりだと知っている。
そう言うと、祐次はくるみは巻き込まれただけだから、関係ないと言い張った。
突き放すような祐次の優しさを思い出して涙が滲んできた。
手の甲で涙をぬぐうと、祐次がリビングのカーテンを外しているのが見えた。
祐次もこちらに気がついて複雑そうな笑みを浮かべてきた。
この先も祐次との関係が続いていくのかどうか、自分でもまだわからない。
お互いにこれからの関係を先送りにしているのはわかっていた。
だけどその話題を出せば2人の関係が終わってしまいそうな気がして、何も言うことができないでいたのだ。
でも、今でもくるみは祐次のことが好きだった。
そして祐次もくるみを大切に思っている。