狂った隣人たち
「あ、あの、その、くるみって……」
「ん? あぁごめん。呼び捨て嫌だった?」
「嫌じゃないけど、びっくりしちゃって」
「俺のことも祐次って呼び捨てでいいから」
そう言われてくるみは顔が真っ赤に染まり、うつむいた。
お互いに呼び捨てにしあうなんて、まるで恋人同士みたいだ。
フワフワと宙に浮いてしまいそうになる足をどうにか地面につけて、前に進む。
この日の帰宅時間はまるでデートのようだった。
浮き足立つ気分のまま帰宅して自室に戻ったくるみはすぐにベッドに身を投げ出した。
枕を思いっきり抱きしめて「うぅ~っ!」と、くぐもった声を上げる。
こんなに幸せなことってあるだろうか。
幼稚園時代の憧れの人と再会して、お隣さん同士になって、更にクラスまで同じになるなんて!
こんな展開は少女マンガでしかみたことがない。
嬉しさにもだえて両足をバタつかせていると、窓の外が見えた。
少し離れた場所に隣の家の窓があり、そこは祐次の部屋になっている。
薄いカーテン越しに見ていると部屋に電気がつき、そしてカーテンが開くのがわかった。
くるみは咄嗟に上体を起こす。
「ん? あぁごめん。呼び捨て嫌だった?」
「嫌じゃないけど、びっくりしちゃって」
「俺のことも祐次って呼び捨てでいいから」
そう言われてくるみは顔が真っ赤に染まり、うつむいた。
お互いに呼び捨てにしあうなんて、まるで恋人同士みたいだ。
フワフワと宙に浮いてしまいそうになる足をどうにか地面につけて、前に進む。
この日の帰宅時間はまるでデートのようだった。
浮き足立つ気分のまま帰宅して自室に戻ったくるみはすぐにベッドに身を投げ出した。
枕を思いっきり抱きしめて「うぅ~っ!」と、くぐもった声を上げる。
こんなに幸せなことってあるだろうか。
幼稚園時代の憧れの人と再会して、お隣さん同士になって、更にクラスまで同じになるなんて!
こんな展開は少女マンガでしかみたことがない。
嬉しさにもだえて両足をバタつかせていると、窓の外が見えた。
少し離れた場所に隣の家の窓があり、そこは祐次の部屋になっている。
薄いカーテン越しに見ていると部屋に電気がつき、そしてカーテンが開くのがわかった。
くるみは咄嗟に上体を起こす。