ママの手料理 Ⅱ
「ねえ、早く言って。紫苑ちゃんは何処にいるの?…0114番は、何処かって聞いてるの!」
言いたくないけれど、紫苑ちゃんが名乗った数列を口に出して1歩ずつ彼女に迫っていく。
喉を切られた彼女は上手く言葉が出せないようで、死にかけの魚のように口をパクパク動かしている。
「喋れないの?何それ、超絶クソじゃん」
染井佳乃が話せないのなら、彼女を殺して自分達で紫苑ちゃんを見つけ出すしかない。
(それにしても、随分余裕かましてるよねこの人…)
彼女は喉を掻き切られた時もほぼ抵抗しなかったし、今も俺の事を睨むだけで何もしてこない。
伊達に怪盗パピヨンのリーダーを名乗っている訳ではないはずだから、何が裏がありそうなのに。
(まあいいや、面倒臭い)
考えるのが苦手な俺はさっさと思考を止め、右手にぶら下げていた銃を構えた。
狙うは彼女の左胸。
カチリ、と自分の銃が音を立てた瞬間、
『危ないです!』
航海の大声が聞こえ、今まで微動だにしなかった染井佳乃がいきなり自分のコートの裏を広げた。
「!?」
彼女が着ていたコートの裏側に付いていたのは、大量のナイフと銃とスタンガン。
「え!ちょっと待って卑怯過ぎないこの女!?今俺超至近距離なんだけど死ぬよね?ぎゃあああ無理琥珀大好きだよおおおう!」
言いたくないけれど、紫苑ちゃんが名乗った数列を口に出して1歩ずつ彼女に迫っていく。
喉を切られた彼女は上手く言葉が出せないようで、死にかけの魚のように口をパクパク動かしている。
「喋れないの?何それ、超絶クソじゃん」
染井佳乃が話せないのなら、彼女を殺して自分達で紫苑ちゃんを見つけ出すしかない。
(それにしても、随分余裕かましてるよねこの人…)
彼女は喉を掻き切られた時もほぼ抵抗しなかったし、今も俺の事を睨むだけで何もしてこない。
伊達に怪盗パピヨンのリーダーを名乗っている訳ではないはずだから、何が裏がありそうなのに。
(まあいいや、面倒臭い)
考えるのが苦手な俺はさっさと思考を止め、右手にぶら下げていた銃を構えた。
狙うは彼女の左胸。
カチリ、と自分の銃が音を立てた瞬間、
『危ないです!』
航海の大声が聞こえ、今まで微動だにしなかった染井佳乃がいきなり自分のコートの裏を広げた。
「!?」
彼女が着ていたコートの裏側に付いていたのは、大量のナイフと銃とスタンガン。
「え!ちょっと待って卑怯過ぎないこの女!?今俺超至近距離なんだけど死ぬよね?ぎゃあああ無理琥珀大好きだよおおおう!」