ママの手料理 Ⅱ
「お前がずっと俺の事を好きだと言ってくれるのは嬉しい。…けど、俺はそれに何も応えられない。俺が何か言うせいで、お前にまで死んで欲しくないんだよ」
彼の最後の一言で、俺の涙腺は完全に破壊された。
(俺が死ぬわけないじゃん馬鹿!)
けれど、そう思い込んでしまう程、琥珀の過去は琥珀自身に膨大な影響を及ぼしているのだろう。
枕を顔に押し当てて必死で嗚咽を堪えていると、
「ごめんな、俺はお前の事は嫌いじゃねえから…だから泣くな」
申し訳なさそうな声が、耳の近くで聞こえた。
「…お前は他人に真っ直ぐ愛をぶつけられるんだから、何も恥じるな。お前は俺と違うんだ、もっと誇りを持て」
まるで自分を自嘲するかの言い方に、俺はぶんぶんと首を振った。
「違っ、…違うもん、琥珀はいつも皆の事睨んでばっかだけど…俺は琥珀の事ずっと見てるから分かるけど、琥珀の目の奥の奥の方で、皆の事大好きって言ってるの分かるんだから!」
琥珀がどれだけ毒舌で怪盗として人を殺していても、mirageが壊れないのは皆が琥珀を家族として慕っていて愛しているから。
そして、どれだけ喧嘩が勃発しようと彼が此処から出て行かないのは、彼自身も俺達と同じ感情を持ち合わせているから。
彼の最後の一言で、俺の涙腺は完全に破壊された。
(俺が死ぬわけないじゃん馬鹿!)
けれど、そう思い込んでしまう程、琥珀の過去は琥珀自身に膨大な影響を及ぼしているのだろう。
枕を顔に押し当てて必死で嗚咽を堪えていると、
「ごめんな、俺はお前の事は嫌いじゃねえから…だから泣くな」
申し訳なさそうな声が、耳の近くで聞こえた。
「…お前は他人に真っ直ぐ愛をぶつけられるんだから、何も恥じるな。お前は俺と違うんだ、もっと誇りを持て」
まるで自分を自嘲するかの言い方に、俺はぶんぶんと首を振った。
「違っ、…違うもん、琥珀はいつも皆の事睨んでばっかだけど…俺は琥珀の事ずっと見てるから分かるけど、琥珀の目の奥の奥の方で、皆の事大好きって言ってるの分かるんだから!」
琥珀がどれだけ毒舌で怪盗として人を殺していても、mirageが壊れないのは皆が琥珀を家族として慕っていて愛しているから。
そして、どれだけ喧嘩が勃発しようと彼が此処から出て行かないのは、彼自身も俺達と同じ感情を持ち合わせているから。