ママの手料理 Ⅱ
湊さんの隣で瞳を潤ませているのは、mirage専属の下僕…いや家政婦の笑美ちゃん。
怪盗パピヨンの存在を唯一知る彼女が此処に居てくれたから、私は無事助かる事が出来た。
前までは同い年なのに距離を感じていたけれど、今では心許せる友達の1人だ。
全部分かる、隠れんぼと大也の言葉で思い出した。
私は家族をOASISに2度殺され、mirageと共に復讐をした。
パパの手料理に行く途中、知らない女の人にいきなり鼻と口を覆われて眠らされ、次に目を開けた時は車の中に居た。
嫌がる私に彼女は飴を舐めさせ、私の記憶はどんどん薄れていったのだ。
「皆、……もう全部分かるよ、隠れんぼしてくれてありがとう」
記憶を失っていた間は怖くて堪らなかった琥珀と銀ちゃんに目を向けると、彼らは安心した様に目を細めた。
「良かった紫苑…僕らが誰か分かる?僕らとどうやって出会ったか覚えてる?」
その後、私は安心しきって表情筋が緩みっぱなしの湊さんに質問攻めにあい、
「君、僕らがどれだけ心配してあげたか分かってるの?全く、君のせいで夜も眠れなかったんだから責任取りなよ!…それと、今度から僕の店に来る時はちゃんと安全確認してね」
仁さんからは、ことごとく小言を吐かれた後に嬉しいお言葉を頂戴した。
怪盗パピヨンの存在を唯一知る彼女が此処に居てくれたから、私は無事助かる事が出来た。
前までは同い年なのに距離を感じていたけれど、今では心許せる友達の1人だ。
全部分かる、隠れんぼと大也の言葉で思い出した。
私は家族をOASISに2度殺され、mirageと共に復讐をした。
パパの手料理に行く途中、知らない女の人にいきなり鼻と口を覆われて眠らされ、次に目を開けた時は車の中に居た。
嫌がる私に彼女は飴を舐めさせ、私の記憶はどんどん薄れていったのだ。
「皆、……もう全部分かるよ、隠れんぼしてくれてありがとう」
記憶を失っていた間は怖くて堪らなかった琥珀と銀ちゃんに目を向けると、彼らは安心した様に目を細めた。
「良かった紫苑…僕らが誰か分かる?僕らとどうやって出会ったか覚えてる?」
その後、私は安心しきって表情筋が緩みっぱなしの湊さんに質問攻めにあい、
「君、僕らがどれだけ心配してあげたか分かってるの?全く、君のせいで夜も眠れなかったんだから責任取りなよ!…それと、今度から僕の店に来る時はちゃんと安全確認してね」
仁さんからは、ことごとく小言を吐かれた後に嬉しいお言葉を頂戴した。