ママの手料理 Ⅱ
「…0823番、あんたはもう授業も雑用も必要最低限の事だけすればいいから、とにかくイイヨちゃんを監視しなさい。またあんな事になったら困るから、部屋には鍵も付けるわ。それから、またあんな真似をされると困るから、彼女を鎖で繋いでおきましょう」
「く、鎖、ですか…」
「あの子がまた変な事を思い出さないように、やれる事は全てやるの!これは命令よ、0823番!」
0823番のオドオドした声に被せるように、大叔母さんの大声が部屋中に響いた。
「は、はいっ!仰せのままに!」
「分かったらさっさと鎖を取りに行く!そんなんだから元の主人にも捨てられたのよ!」
大叔母さんの言葉で部屋の空気が揺れ、0823番が部屋の外に駆け出して行ったのが分かった。
「大叔母さん、…わ、たし、」
掠れた声で彼女の名を呼ぶと、
「イイヨちゃん、気がついたの?飴の効き目が出たのね、良かったわ。……でもまたあんな風に倒れたら心配だから、しばらくイイヨちゃんは部屋で過ごしましょうね。飴の数も1食につき2粒に増やす事にするから、もう安心よ」
あの甘ったるい香水の匂いが近づき、大叔母さんが私の額に手を当てるのが分かった。
彼女の手は氷のように冷えていて、思わず身震いしてしまう。
「記憶が混同していたのね。でも、もう大丈夫よ…」
「く、鎖、ですか…」
「あの子がまた変な事を思い出さないように、やれる事は全てやるの!これは命令よ、0823番!」
0823番のオドオドした声に被せるように、大叔母さんの大声が部屋中に響いた。
「は、はいっ!仰せのままに!」
「分かったらさっさと鎖を取りに行く!そんなんだから元の主人にも捨てられたのよ!」
大叔母さんの言葉で部屋の空気が揺れ、0823番が部屋の外に駆け出して行ったのが分かった。
「大叔母さん、…わ、たし、」
掠れた声で彼女の名を呼ぶと、
「イイヨちゃん、気がついたの?飴の効き目が出たのね、良かったわ。……でもまたあんな風に倒れたら心配だから、しばらくイイヨちゃんは部屋で過ごしましょうね。飴の数も1食につき2粒に増やす事にするから、もう安心よ」
あの甘ったるい香水の匂いが近づき、大叔母さんが私の額に手を当てるのが分かった。
彼女の手は氷のように冷えていて、思わず身震いしてしまう。
「記憶が混同していたのね。でも、もう大丈夫よ…」