LOVEBAD~ヤクザの息子の副社長と最低最悪の身籠り婚~

「文乃の事は、一生大切にします」


三咲はそう言って、私の父親に頭を下げていて。


さっきとは違い、文乃と呼び捨てな事に。


なんだか、この人が本心で言ってくれているのだと感じた。



「今度はまたお盆にでも文乃と遊びに来て下さい。
文乃には姉が居るんですけど、この子より7歳年上で、もう結婚して海外に今住んでるんですけど。
今年のお盆には帰って来るって言ってたので、一度、永倉さんの事も紹介したいので。
あの子、文乃の事とても溺愛してて」


お母さんがそう言う。


「文乃さんとお姉さん、とても仲が良いんですね?」


「ええ。
幸乃(ゆきの)っていうんですけど、文乃とはちょっと歳が離れた姉妹なのもあって。
本当に昔からとても妹の文乃を可愛がっていてね。
だから、文乃もとても幸乃に懐いていて」


「僕も兄が居るので、分かります」


そう言って浮かべている三咲の笑顔は、
岡崎社長を思い浮かべているのか。


それとも、二葉さんなのか。


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