LOVEBAD~ヤクザの息子の副社長と最低最悪の身籠り婚~
「…三咲、ごめん。
体が辛いから、今日はこのまま眠るね」
「分かった。
明日、仕事休んだら?
俺から一枝君に連絡しとくね?」
そう言われ、どうしよう、と思うけど、それに頷いた。
正直、今は仕事になんて行きたくない。
「そういえば、今日病院行ったの?
どうだった?」
それに、心臓が嫌な音を立ててしまう。
「うん…。
問題なかった…」
本当の事が、言えなかった。
「そっか。
あ、また明日にでも、エコーの写真見せて?
さすがにまだ性別とかは分からないよね?」
そうやって、嬉しそうな三咲の声に耳を塞ぎたくなる。
「そういえば、今回はエコー写真貰えなかった…」
本当は、貰ったけど。
前回と比べて、大きくなっていない、子供。
エコー写真を見ただけで、説明しなければ三咲は分からないかもしれないけど、見せられない。
「そうなんだ。
まあ、今日はゆっくりと休んで。
おやすみ」
「…うん。おやすみ」
なんだか、本当に眠ってしまいたくて、目を閉じるけど。
閉じた目から、涙が流れた。
扉が閉まる音を確認してから、私は声を出して、泣いてしまった。