LOVEBAD~ヤクザの息子の副社長と最低最悪の身籠り婚~
その次の日は、仕事を休んだけど。


その翌日は出社した。


家に居たら、気持ちが余計に塞ぎ込むのもそうだけど、
三咲が私の体調をとても心配しているから。


なんだか、それが申し訳なくて。



「今日は、ここで1日適当に過ごしていて。
俺はもうすぐ会社出るけど。
とりあえず、今日、文乃ちゃんには社長室で書類の整理等をして貰う事にしといたから」


朝一で、岡崎社長から社長室へと呼ばれ、そう言われる。


体調不良で休んだ昨日の今日だからか、
そうやって、気遣ってくれているみたいで。


「…ありがとうございます」


「うん。しんどかったらソファーで寝転んでいていいから。
あ、このタブレットも置いて行くから、
好きなもの見といて。
映画も漫画も、何でも好きなの見られるようになってるから」


丸1日、社長室で私はそうやって好きに過ごしていいって事なのか。



「文乃ちゃんの顔が暗いのは、体調が悪いだけ?
何か悩みでもある?」


そう言って、岡崎社長は、私をソファーの方へと促す。


私がソファーに座ると、向かいに岡崎社長も腰を下ろした。


そうやって真っ直ぐに見られると、なんだか、全てこの人に知られているような気がしてしまう。


「一昨日、病院に行って来たんですけど。
子供、ダメかもしれないって言われて…。
今日、また病院行って、ハッキリするとは思いますけど…。
ごめんなさい…」


そう言葉にしたら、涙が溢れて来る。


「俺に謝らなくても。
かと言って、みー君にも謝らなくてもいいんだけど」


「だって…。
岡崎社長、もしかしたら…私のお腹の中の子供が、二葉さんの生まれ変わりかもしれないって…」


それなのに…。


< 55 / 76 >

この作品をシェア

pagetop