裸足のシンデレラは御曹司を待っている
直哉の記憶が戻って、もう一度やり直したいと言ってもらえた。そして、真哉の事を認めてもらい親子の対面が叶った。
でも、おとぎ話のように、王子様が迎えに来て結ばれたからといって、ハッピーエンドで終了ではないんだ。
リアルの世界では、その先も物語は続く。
Kロジスティクスの御曹司の直哉。彼との生活を考えたら東京で暮らしてく事になるんだろう。
たくさんの人の流れの中を歩き、ビルや電線で切り取られた小さな空を見上げながら、知り合いもいない東京で子育てをしてくなんて、考えると不安になる。
だからと言って、今すぐになんて答えは出ない。
とにかく直哉と話をしたい。
「陽太には、散々助けてもらって、頼りっぱなしで、知らない間に陽太を傷つけていたんだね。ごめんね。でも、今は行かせて、真哉だって預けっぱなしに出来ないでしょう。これからの事だって何にも決めていないし、親権の問題だって出てくるし、行かないといけないの。ごめん、お願いだから通して」
陽太は、玄関をふさいでいた腕を下げ、眉間にしわを寄せ苦しそうに言葉を吐き出す。
「……そうだな、シンを預けっぱなしになんて出来ないもんな。でも、ずっと二人の事を大切にしていたのに、シンだってお腹にいた時から知っているし、自分の子供のように思っていたんだ。オレが父親になれるんだったら喜んでなるよ」
「陽太……」
でも、おとぎ話のように、王子様が迎えに来て結ばれたからといって、ハッピーエンドで終了ではないんだ。
リアルの世界では、その先も物語は続く。
Kロジスティクスの御曹司の直哉。彼との生活を考えたら東京で暮らしてく事になるんだろう。
たくさんの人の流れの中を歩き、ビルや電線で切り取られた小さな空を見上げながら、知り合いもいない東京で子育てをしてくなんて、考えると不安になる。
だからと言って、今すぐになんて答えは出ない。
とにかく直哉と話をしたい。
「陽太には、散々助けてもらって、頼りっぱなしで、知らない間に陽太を傷つけていたんだね。ごめんね。でも、今は行かせて、真哉だって預けっぱなしに出来ないでしょう。これからの事だって何にも決めていないし、親権の問題だって出てくるし、行かないといけないの。ごめん、お願いだから通して」
陽太は、玄関をふさいでいた腕を下げ、眉間にしわを寄せ苦しそうに言葉を吐き出す。
「……そうだな、シンを預けっぱなしになんて出来ないもんな。でも、ずっと二人の事を大切にしていたのに、シンだってお腹にいた時から知っているし、自分の子供のように思っていたんだ。オレが父親になれるんだったら喜んでなるよ」
「陽太……」