裸足のシンデレラは御曹司を待っている
直哉の唇が私の唇から離れて、頬を通り耳へ移った。熱い息が耳にかかるとゾクゾクと背中が粟立つ。その上、耳朶を食みながら「好きだよ」なんて甘い言葉を言われたら、腰が砕けそうになって、落ち着かない気持ちになるのも仕方がないと思う。
「直哉さん……私、汗、かいているから……」
梅雨明けの一番熱い時期、水族館に出かけたりして汗をいっぱいかいているはず、それなのにシャワーも浴びていない。匂いとか、肌のべたつきとか、どうしたって気になる。
私の首すじにチュッと直哉の唇が音を立てた。
「ん、遥香の甘い香りがする」
スンと鼻を鳴らした直哉は、そんなことを言いながら、再び私の耳朶を食む。
ピチャッと水音を立てられて、5年前に肌を合わせた時の事が脳裏によみがえり、欲情が掻き立てられていく。
「お願いシャワー浴びさせて……。それに、この部屋だと……」
子供の寝ている横で、イチャイチャするは抵抗がある。
さすがの直哉もこの一言には、折れてくれた。
「一緒に浴びる?」
5年前と違って、丸くなってしまったフォルムをいきなり見せるほどの勇気はない。
「先に浴びていいですか?」
先にシャワーをして、もう一つある寝室に直哉が来るのを待つつもりで返事をする。すっくと立ちあがり、逃げるように浴室に続く廊下に出た。
今日、泊まると決めた時から覚悟してきたけど、いざとなったらはずかしい。
子供を産んでから、恋愛どころじゃなかった。それこそ、直哉と5年前にシタのが最後だ。久しぶり過ぎて、なんだか緊張してしまう。
「直哉さん……私、汗、かいているから……」
梅雨明けの一番熱い時期、水族館に出かけたりして汗をいっぱいかいているはず、それなのにシャワーも浴びていない。匂いとか、肌のべたつきとか、どうしたって気になる。
私の首すじにチュッと直哉の唇が音を立てた。
「ん、遥香の甘い香りがする」
スンと鼻を鳴らした直哉は、そんなことを言いながら、再び私の耳朶を食む。
ピチャッと水音を立てられて、5年前に肌を合わせた時の事が脳裏によみがえり、欲情が掻き立てられていく。
「お願いシャワー浴びさせて……。それに、この部屋だと……」
子供の寝ている横で、イチャイチャするは抵抗がある。
さすがの直哉もこの一言には、折れてくれた。
「一緒に浴びる?」
5年前と違って、丸くなってしまったフォルムをいきなり見せるほどの勇気はない。
「先に浴びていいですか?」
先にシャワーをして、もう一つある寝室に直哉が来るのを待つつもりで返事をする。すっくと立ちあがり、逃げるように浴室に続く廊下に出た。
今日、泊まると決めた時から覚悟してきたけど、いざとなったらはずかしい。
子供を産んでから、恋愛どころじゃなかった。それこそ、直哉と5年前にシタのが最後だ。久しぶり過ぎて、なんだか緊張してしまう。