裸足のシンデレラは御曹司を待っている
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翌朝、カーテンの隙間から明るい日差しが漏れている。でも、もう少し寝ていたい。

ボフッ!
ウトウトしている私の上に息子が降って来て、強制的に起こされる。

「うっ!」
油断していた所に15キロがダイビングよろしく、飛び込んできたものだから、かなりキツイ。
目を開けるとエヘッと笑う真哉。

「ママー。おきようよ。ママのスマホ ブルブルしていたよ」

「えっ? なんだろ? 保育所のママ友かな?」

ベッドの上で身を起こし、フワァとあくびをしながら伸びをした。

すでに起きていた直哉が私のスマホを手渡し、「おはよう」と頬にチュッとキスを落とされる。それを真哉に見られ、なんとなく照れくさい。

「パパ、えほんのおうじさまみたい」

ホント、照れくさい……です。

照れくさいのを誤魔化すようにスマホの画面に視線を落とし、タップする。すると陽太からSNSにメッセージが入っていた。
スマホの文字を打つのが面倒だと言って、今迄、陽太からメッセージが来ることはほとんどない。

「なんだろう?」

『今夜、19時に居酒屋シマヌククルに集合、3人で来ること』

「はぁ!?」

思わず大きな声を出してしまった。
村内にある居酒屋シマヌククルは、アットホームな地元民のたまり場だ。そんなところに直哉を連れて行くなんて、ちょっと不安……。

「直哉さん、夜、呼び出されたんですけど、一緒に行ってもらえますか?」

スマホのメッセージを見せながら、直哉の様子を伺う。

「俺も参加させてもらえるんだね」

気を使ってくれているのか、快諾してくれた。

「ぼくもいくー」

なんだか、真哉が頼もしく見える。

「じゃあ、夜ごはんはシマヌククルで食べるので決まりね。さあ、まずは、朝ごはんを食べようね。ママはお腹空いちゃった」

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