裸足のシンデレラは御曹司を待っている
「ようちゃん、シンもシャワーするー」
「シャンプーしても泣かないならいいぞ」
陽太の後を真哉がついて回っていた。
普段、保育所に通う真哉。
同じ年ごろの友達には、お父さんがいるのに自分にはいないということをしっかり理解している。
こうして、陽太の後を付いて回る姿を見ていると父親が恋しい年ごろなんだろうなぁと複雑な気持ちになる。
5年前に柏木直哉が『城間別邸』に滞在中。何度も抱き合いキスをした。彼の視線がいつも私を追いかけて、口にしなくても私を必要としてくれているのが嬉しかった。
滞在最終日、彼がくれた名刺。
そこで初めて彼が日本全国にまたがるほどの大手物流会社Kロジスティクスの副社長だというのを知った。
名刺の裏に彼の自宅住所とプライベートの電話番号が書かれているのを見てホッとしたのを覚えている。
「近いうちに必ず迎えに来るよ」と言い残した彼を信じて待っていた。
それが、まさかリップサービスだとは思わずに。
そして、5年前の出来事を無かったものにされたなんて……。
はぁー。泣きそう。
真哉の事は彼には絶対に秘密にしなくちゃ。
「シャンプーしても泣かないならいいぞ」
陽太の後を真哉がついて回っていた。
普段、保育所に通う真哉。
同じ年ごろの友達には、お父さんがいるのに自分にはいないということをしっかり理解している。
こうして、陽太の後を付いて回る姿を見ていると父親が恋しい年ごろなんだろうなぁと複雑な気持ちになる。
5年前に柏木直哉が『城間別邸』に滞在中。何度も抱き合いキスをした。彼の視線がいつも私を追いかけて、口にしなくても私を必要としてくれているのが嬉しかった。
滞在最終日、彼がくれた名刺。
そこで初めて彼が日本全国にまたがるほどの大手物流会社Kロジスティクスの副社長だというのを知った。
名刺の裏に彼の自宅住所とプライベートの電話番号が書かれているのを見てホッとしたのを覚えている。
「近いうちに必ず迎えに来るよ」と言い残した彼を信じて待っていた。
それが、まさかリップサービスだとは思わずに。
そして、5年前の出来事を無かったものにされたなんて……。
はぁー。泣きそう。
真哉の事は彼には絶対に秘密にしなくちゃ。