裸足のシンデレラは御曹司を待っている
「そう、素敵な女性に案内してもらって、一緒に食事をしてもらったら料理も一層美味しく感じると思うんだ。行ってみたいレストランがあるんだけど、ニ名からでないと予約もできない。付き合ってもらえると助かる」
そんな風にお願いをされたら断りにくい。
きっと、女性を誘い慣れているんだろうなと思いつつも「はい」と返事をしてしまった。
「じゃあ、早速出かけようか。おすすめある?」
優しくお願いをされているようで、実はNOの返事をさせない彼の手管に既に嵌っていたのかもしれない。
車の助手席のドアが「どうぞ」と開かれ、戸惑いながら乗り込むと車内の狭い空間に直哉がつけている香水のエキゾチックなオリエンタルノートが広がり鼻腔がくすぐられる。
期待と後悔が入り交じり私を饒舌にさせた。
「おすすめですか? ドライブなら古宇利島や瀬底島が有名ですが、穴場ならウッパマビーチとか何もなくって素敵ですよ。後は一風変わったプランですが、少し下って鍾乳洞に泡盛を預けるなんてどうですか?」
「鍾乳洞に泡盛を預ける?」
「はい、泡盛を鍾乳洞で保管してもらえるサービスがあるんです。5年後10年後に訪れたときに家族が増えていたり、ご自身の環境が変わっていたりいろいろな思い出が加わって、素敵だと思いませんか?」
「また、沖縄に来る口実にもなるわけだ。いいね。気に入った。そこに行こう」
甘やかに直哉が微笑み、車がゆっくりと走りだした。
そんな風にお願いをされたら断りにくい。
きっと、女性を誘い慣れているんだろうなと思いつつも「はい」と返事をしてしまった。
「じゃあ、早速出かけようか。おすすめある?」
優しくお願いをされているようで、実はNOの返事をさせない彼の手管に既に嵌っていたのかもしれない。
車の助手席のドアが「どうぞ」と開かれ、戸惑いながら乗り込むと車内の狭い空間に直哉がつけている香水のエキゾチックなオリエンタルノートが広がり鼻腔がくすぐられる。
期待と後悔が入り交じり私を饒舌にさせた。
「おすすめですか? ドライブなら古宇利島や瀬底島が有名ですが、穴場ならウッパマビーチとか何もなくって素敵ですよ。後は一風変わったプランですが、少し下って鍾乳洞に泡盛を預けるなんてどうですか?」
「鍾乳洞に泡盛を預ける?」
「はい、泡盛を鍾乳洞で保管してもらえるサービスがあるんです。5年後10年後に訪れたときに家族が増えていたり、ご自身の環境が変わっていたりいろいろな思い出が加わって、素敵だと思いませんか?」
「また、沖縄に来る口実にもなるわけだ。いいね。気に入った。そこに行こう」
甘やかに直哉が微笑み、車がゆっくりと走りだした。