裸足のシンデレラは御曹司を待っている
13
「先生の言う事聞いてイイ子にしてね」
「うん、シンちゃん、いいこにする」
保育所の入り口で、元気いっぱいの息子・真哉に手を振った。
その後、車を走らせ、自宅に戻る途中で提携ホテルへ立ち寄って、朝食用のバスケットを受け取る。
一応、届けてもらえる契約にはなっているけど、通り道だから時間が合えば立ち寄る事にしている。
食材が冷めない内に急いで戻り、自宅に車を止め複雑な気持ちで『城間別邸』に向かった。
昨日の直哉の言葉を思い出す「明日、少し時間を作ってくれるかな?」と言っていた。記憶が戻る手掛かりになる場所に何気なく、案内をしよう。
そんなことを考えながら花ブロック先の芝生の上に敷かれた石畳を踏みしめる。
途中にあるプライベートプールの上に風に煽られ舞い落ちた木の葉がキラキラ光る水面の上で揺れている。
母屋に視線を移せば、ガラス窓の向こうで直哉が私に気が付き、椅子に手を掛けゆっくりと立ち上がるのが見えた。
ブルーグレーのスラックスに襟がスタンドカラーの白いシャツが彼のスタイルの良さを引き立てている。
チャイムを鳴らす前にドアが開いた。
「おはよう」
柔らかな微笑みを向けられ、その笑顔がとても好きだった。と、胸の奥がほろ苦く疼く。
「おはようございます。お加減いかがですか?」
「昨日は、迷惑をかけたね」
直哉の前髪がさらりと動き、右手でその髪をかき上げた。それだけで視線が動かせなくなる。
「うん、シンちゃん、いいこにする」
保育所の入り口で、元気いっぱいの息子・真哉に手を振った。
その後、車を走らせ、自宅に戻る途中で提携ホテルへ立ち寄って、朝食用のバスケットを受け取る。
一応、届けてもらえる契約にはなっているけど、通り道だから時間が合えば立ち寄る事にしている。
食材が冷めない内に急いで戻り、自宅に車を止め複雑な気持ちで『城間別邸』に向かった。
昨日の直哉の言葉を思い出す「明日、少し時間を作ってくれるかな?」と言っていた。記憶が戻る手掛かりになる場所に何気なく、案内をしよう。
そんなことを考えながら花ブロック先の芝生の上に敷かれた石畳を踏みしめる。
途中にあるプライベートプールの上に風に煽られ舞い落ちた木の葉がキラキラ光る水面の上で揺れている。
母屋に視線を移せば、ガラス窓の向こうで直哉が私に気が付き、椅子に手を掛けゆっくりと立ち上がるのが見えた。
ブルーグレーのスラックスに襟がスタンドカラーの白いシャツが彼のスタイルの良さを引き立てている。
チャイムを鳴らす前にドアが開いた。
「おはよう」
柔らかな微笑みを向けられ、その笑顔がとても好きだった。と、胸の奥がほろ苦く疼く。
「おはようございます。お加減いかがですか?」
「昨日は、迷惑をかけたね」
直哉の前髪がさらりと動き、右手でその髪をかき上げた。それだけで視線が動かせなくなる。