裸足のシンデレラは御曹司を待っている
記憶を取り戻した今は、5年もの空白の月日が重くのしかかって来る。
昨夜、会った遥香の息子。あの顔立ちは、俺の幼い頃にそっくりだ。
間違いなく俺の子供だと思う。
出来る事なら自分の手に抱き、「パパだよ」と言ってやりたい。遥香に掛かってきた電話の怪我の具合も気になる。何かしてあげたくても何もできずにもどかしさを感じるばかりで気持ちが落ち着かない。
せめて、昨日お世話になったお礼とでも理由をつけて、フルーツでも買いに行こうと腰を浮かし立ち上がった。
玄関で靴に履き替えるのに遥香に運んでもらった椅子に座る。
事故の後遺症で、たまに左足だけで体を支え切れないことがあるからだ。
あの事故さえなかったら……。
今まで何度も思って来たけど、今度ばかりは、心からそう思う。
5年も前に「必ず迎えに来る」と言った約束を守れないまま時が過ぎ。それを待ち続けていられなかったとしても、なんら不思議ではない。
連絡一つ出来ずにいたのだから、俺に遊ばれたと遥香は思ったはずだ。
遥香に恋人ができたり、結婚してたとしても仕方がないほど時間が経ってしまた。
記憶が戻った事を告げたら、遥香が作り上げた暮らしを壊す事になってしまうのだろうか?
さっきまで、記憶が戻った事を遥香に告げようを思っていたのに気持ちが挫け始めている。
昨夜、会った遥香の息子。あの顔立ちは、俺の幼い頃にそっくりだ。
間違いなく俺の子供だと思う。
出来る事なら自分の手に抱き、「パパだよ」と言ってやりたい。遥香に掛かってきた電話の怪我の具合も気になる。何かしてあげたくても何もできずにもどかしさを感じるばかりで気持ちが落ち着かない。
せめて、昨日お世話になったお礼とでも理由をつけて、フルーツでも買いに行こうと腰を浮かし立ち上がった。
玄関で靴に履き替えるのに遥香に運んでもらった椅子に座る。
事故の後遺症で、たまに左足だけで体を支え切れないことがあるからだ。
あの事故さえなかったら……。
今まで何度も思って来たけど、今度ばかりは、心からそう思う。
5年も前に「必ず迎えに来る」と言った約束を守れないまま時が過ぎ。それを待ち続けていられなかったとしても、なんら不思議ではない。
連絡一つ出来ずにいたのだから、俺に遊ばれたと遥香は思ったはずだ。
遥香に恋人ができたり、結婚してたとしても仕方がないほど時間が経ってしまた。
記憶が戻った事を告げたら、遥香が作り上げた暮らしを壊す事になってしまうのだろうか?
さっきまで、記憶が戻った事を遥香に告げようを思っていたのに気持ちが挫け始めている。