夢みる少女は、寂しがり詐欺師に騙されない。
いっぱい泣いたら
ウサギの温もりは
いつの間にかなくなってた
寒い
パーカーの中から顔を出したら
また海の色が変わってた
帰ろうかな…
ホントに風邪ひいちゃう
立ち上がって
砂をはらった
立ち上がれた
まだ生きてられる
もともとウサギはいなかったんだし
ウサギがいなくたって大丈夫!
泣いたらダメだよ
涙を拭いて自分に言い聞かせた
明日は
ウサギの前で笑ってなくちゃ
また心配とか同情されちゃう
ウサギはいつもみたいに
笑ってくれるかな?
もぉ
笑ってくれないかな?
今までだって
言い合っても
次会う時には普通だった
それは
ウサギが
そぉしてくれてたからだ
ウサギの
優しさ
風が冷たくて
ウサギのパーカーに袖を通した
優しくて
大好きな匂い
日が傾き始めた浜辺をひとりで歩いた
来る時と
違う場所を歩いてるみたい
すれ違うカップル
ホントは私も
手を繋ぎたい
ホントは私も
イチャイチャしたい
ホントは私も
カレシが欲しい
ホントは
私は…