夢みる少女は、寂しがり詐欺師に騙されない。
窓から灰色の空を見ながら
時折
夢をみつけたウサギを見ながら
ウサギを待った
「ウサギ、ちゃんと食べてる?」
「ん?なに…」
ウサギがノートから顔をあげた
「なんでもない
ごめん、邪魔して…」
また心配してる
無意識にウサギのこと
心配してる
自分の身体の心配すればいいのに
私
ウサギはちゃんと生きてる
ちゃんと夢を持って
オレ、どーせ死ぬから…
口癖も聞かなくなった
私は逆に
私って、いつ死ぬのかな…って
ウサギを見ると
なぜか思う
死んだら心残りは
ウサギともぉ会えなくなることかな
あと…
ウサギに
好きって言えなかったこと
好き…
ウサギ
言いそうになる
「ウサギ…」
「…ん?なに?」
「やっぱり私、先に帰るね」
「ん?あー…うん…」