社長の渇愛
「それ、もう一回言って?」
心花の耳元で囁く。

「ひゃぁ…!?
耳元で、話さないでください…/////」
「フフ… 心花は、耳…弱いもんなぁ~」
今度はチュッ!チュッ!とキスをする。

「んんっ…////や…やめ…////」
「フフ…心花、俺と同じ匂いがする……」
「あ…シャンプー…ボディソープ、も……使わせてもら、たから…
ごめんなさ…///」
「ううん!だから、いいって言ってるだろ?」
尚もキス責めを続ける亜伊だった。


「━━━━━━へぇー良かったね!真田ちゃん」
次の日、亜伊と同棲することを如月に伝えた、心花。
如月とは、お互い何でも話す中になっていた。

「如月先輩は、彼とはどうですか?」
「なかなかね……」
「“会いたい”って言っていいんじゃないかな?」
「え?」
「先輩、こんなに我慢してるんだもん!
少しくらい……
あ、ほら!言うのは、タダですよ(笑)」
微笑み言った、心花。

「フフ…」
「え?私、変なこと言いました?」
「ううん!やっぱ、可愛いなって思って!」
「え?か、可愛い…////?」

「なんか…社長が惚れる理由がわかるのよねー」

「え?」
「正直最初は、信じられなかったの。
真田ちゃん、可愛いとは思うけど“平凡”って感じだから」
「ハハハ…ですよね……(笑)」
「でもなんか……」
「え?」
「こんな風に話してると、なんてゆうか…心が持ってかれるの」
「そう…かな…?」
「だから、頑張りな!もっと自信持って!
真田ちゃん、十分社長に相応しいわよ!」

「先輩…ありがとうございます!」


「━━━━━━━あの、ちょっといいかな?」
心花と如月が微笑み合っていると、来客が現れた。

「はい。おはようございます!
お名前をよろしいですか?」
如月が聞く。

「僕は、桜田(さくらだ)と言います。
アポは取ってないんだけど、社長と内密な話があります。通してもらえる?」
「少々、お待ちください」

如月が内線をかける。
「━━━はい、はい。わかりました
………桜田様、申し訳ありません。
社長は、お会いにならないとおっしゃっています」
丁寧に頭を下げ言った、如月。
心花も横で、頭を下げた。

「だよな。やっぱ、正面突破は無理か……」
一度呟いた桜田。

「………えーと、真田 心花って子は、どっち?」
と、続けて言った。

「え?私…ですが……」
「へぇー、君なんだ!
思ってたより、地味だな……」
「え?」

「桜田様、申し訳ありませんがお引き取りください!」
如月が少し強い口調で言った。

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