社長の渇愛
「んーー!!」
「そう。もう少し強く吸い付いて?」
「んーーー!!」

「ん……ついた、かな?」
それからベッドルームに向かい、何故かキスマークをつける練習をしている心花。
ベッドに亜伊の足の間に挟まれて座り、亜伊の首に吸い付いていた。

「あ、綺麗についてる…!」
「心花、嬉しそう!」
「だって……」
「ん?」
「亜伊は、沢山…////」
恥ずかしそうに俯き呟く、心花。

「フフ…心花の身体、俺のって印がいっぱいついてるもんなぁー」
「……////」
「俺も、もっとつけていい?
心花も、もっとつけて?」

「いいんですか?」
「ん?」
「キスマーク…つけられるの、嫌じゃないですか?」
「………」
「亜━━━━━」

亜伊に押し倒される、心花。
「心花なら、何されても構わないって言ったよな?
しかも、キスマークなんて嬉しい!
もっとつけて、俺を安心させて?」

「……/////はい////」


━━━━━━それから抱き合い何度も果てて、心花はぐったりとして横になっていた。
亜伊は、心花の横でヘッドボードにもたれかかって座り、煙草を吸っている。

「亜伊」
心花は亜伊を見上げて声をかける。

「ん?寝ていいよ?」
「ワガママ言っていいですか?」
「フフ…いいよ!」
「膝…」
「ん?」
「膝枕、またしてください」

「いいよ!おいで?」
亜伊がポンポンと自身の膝を叩く。
「はい…
……………気持ちいい…さっきも、心地よかったんです……!」

「そう?良かった…」
亜伊はゆっくり頭を撫でた。
しばらくすると、スースーと心花の寝息が聞こえてきた。

亜伊はしばらく、心花の寝顔を見つめていた。


夜が明けて、心花が目を覚ます。
亜伊はまだ寝ていて、心花はしっかり抱き締められていた。

「亜伊の匂い、好き…」
心花は更に擦りよる。

すると、スマホのバイブ音が響く。
「ん?亜伊のスマホかな?どうしよう…起こした方がいいかな?でもせっかく寝てるのに……」

亜伊を起こさないように起き上がり、スマホ画面を覗く。
【竪羽】
の文字が映っていた。

「たて…は?
━━━━━あ!昨日言ってた人!」
一度切れた着信。
しかしまた、かかってくる。

「えーー!!どうしよう…やっぱ、起こすべき?」
心花が迷ってる間に、また切れた。

今度は、メッセージが入ってきた。

『会いたい』
『また、ギュッてして?』

「え………何、この、メッセージ……」
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