【短編】今宵、君の腕の中
え……?
隼の言っていることを理解する前に、私の体はフワリと抱き上げられていて。
寝室へと向かっていると気付いた時には、すでにベッドに降ろされていた。
私を見下ろす隼が、確実に怒っていることが感じ取れる……
「隼……、ど、どうしたの……?」
「姶良が、ちゃんと俺の聞くことに答えたくなるようにする……。」
でも、不思議と怖いと感じられないのは、何でだろう?
「な、に……?」
「んー…、さっき聞いたことに早く答えないと……
姶良をメチャクチャに抱くよ?」