お昼寝御曹司とふたりだけの秘密
6 優しいひとときを
司さんと一緒にいると、幸せな気持ちになれる。
彼がわたしのことを大切に想ってくれているのが伝わってきて、悩んでいれば気にかけてくれるし、そばにいてくれる。
だからわたしは、なにか彼のためにできることはないかなって探したくなるの。
できることなんて限られているし、たいしたことじゃない。
それでも行動せずにはいられないんだ。
わたしの特別な人。
『香菜、今日久しぶりに飲みに行かない?』
勤務後にかかってきた紗子からの電話。ちょうど会社のエントランスまで来ていたときだった。
「ごめん、今日はちょっと無理かも……」
『そうなの? 残念! じゃあまだ誘うね』
「うん、ありがとう。またね」
せっかく誘ってもらったのに、申し訳ない。
通話を終えたわたしは、スマホを鞄へとしまって歩き出した。
今日は司さんに『仕事が終わったら予約した店で待っていてほしい』と言われている。普段、外食をするときは一緒にお店に向かうことが多いので、ちょっと違和感があったけれど、仕事の終わる時間がわからないからわたしを待たせるようなことがないように配慮してくれたのかもしれない。
司さんに教えてもらったお店は、会社の最寄り駅のそばにあるホテル内のレストランだった。
仕事帰りでも、カジュアルすぎない綺麗めな服装であれば浮くようなことのないお店。予約の名前をウェイターに告げると、奥のふたり掛けの席へ案内された。
彼がわたしのことを大切に想ってくれているのが伝わってきて、悩んでいれば気にかけてくれるし、そばにいてくれる。
だからわたしは、なにか彼のためにできることはないかなって探したくなるの。
できることなんて限られているし、たいしたことじゃない。
それでも行動せずにはいられないんだ。
わたしの特別な人。
『香菜、今日久しぶりに飲みに行かない?』
勤務後にかかってきた紗子からの電話。ちょうど会社のエントランスまで来ていたときだった。
「ごめん、今日はちょっと無理かも……」
『そうなの? 残念! じゃあまだ誘うね』
「うん、ありがとう。またね」
せっかく誘ってもらったのに、申し訳ない。
通話を終えたわたしは、スマホを鞄へとしまって歩き出した。
今日は司さんに『仕事が終わったら予約した店で待っていてほしい』と言われている。普段、外食をするときは一緒にお店に向かうことが多いので、ちょっと違和感があったけれど、仕事の終わる時間がわからないからわたしを待たせるようなことがないように配慮してくれたのかもしれない。
司さんに教えてもらったお店は、会社の最寄り駅のそばにあるホテル内のレストランだった。
仕事帰りでも、カジュアルすぎない綺麗めな服装であれば浮くようなことのないお店。予約の名前をウェイターに告げると、奥のふたり掛けの席へ案内された。