お昼寝御曹司とふたりだけの秘密
今日は時間があるから、自分で作ってみようと思った。といっても、できる料理は限られているんだけど。
今さら作れるものが少ないのはどうしようもないよね、と開き直って涼本さんに『今夜はわたしが食事を作ります』と連絡して、エプロンを身につけた。
考えているメニューは野菜炒めとお味噌汁、それから冷奴とサラダ。ひとり暮らしのときから、平日の夜によく作っていたものだ。
まずはお米をといで炊飯器にセットした。そして、順調に野菜を切っていく。作り慣れているものでも好きな人に作るというのは、はじめてだ。
少し緊張するかも、なんて考えながら豚肉のこま切れと野菜を順番に炒めていたとき、玄関の方から物音がした。
「ただいま。とてもいい匂いがするな」
「おかえりなさい。涼本さん、いつもより早いですね。今夕食作っているので、もう少し待っていてください」
「ありがとう。君が早く帰ると知って、残った仕事は持ち帰ってきたんだ」
リビングに入ってきた涼本さんは、鞄と脱いだ上着をソファに置いて、ネクタイを緩めながらキッチンにやってきた。
もしかして、わたしが作る料理が気になっている?
以前彼に伝えているけれど、得意料理と言えるものはないし、本当に簡単なものしか作れない。
今日のメニュー、がっかりさせてしまったらごめんなさい……!
「なにを作っているんだ?」
「あ、あの、野菜炒めです。これくらいは、失敗しないかなと」
「そうか」
とくにがっかりしたような様子は感じなくてほっとしたけど、彼はなぜかわたしのことをじっと見つめている。なんだろう、そわそわしてしまう。
「そのエプロンは……」
涼本さんが言葉を発した瞬間、はっとした。
もしかして、エプロンの子どもっぽさに引かれてしまったかな……!?
つい気合が入って愛用しているエプロンを着けたけど、くまのエプロンってそういえばちょっと恥ずかしいかも。
今さら作れるものが少ないのはどうしようもないよね、と開き直って涼本さんに『今夜はわたしが食事を作ります』と連絡して、エプロンを身につけた。
考えているメニューは野菜炒めとお味噌汁、それから冷奴とサラダ。ひとり暮らしのときから、平日の夜によく作っていたものだ。
まずはお米をといで炊飯器にセットした。そして、順調に野菜を切っていく。作り慣れているものでも好きな人に作るというのは、はじめてだ。
少し緊張するかも、なんて考えながら豚肉のこま切れと野菜を順番に炒めていたとき、玄関の方から物音がした。
「ただいま。とてもいい匂いがするな」
「おかえりなさい。涼本さん、いつもより早いですね。今夕食作っているので、もう少し待っていてください」
「ありがとう。君が早く帰ると知って、残った仕事は持ち帰ってきたんだ」
リビングに入ってきた涼本さんは、鞄と脱いだ上着をソファに置いて、ネクタイを緩めながらキッチンにやってきた。
もしかして、わたしが作る料理が気になっている?
以前彼に伝えているけれど、得意料理と言えるものはないし、本当に簡単なものしか作れない。
今日のメニュー、がっかりさせてしまったらごめんなさい……!
「なにを作っているんだ?」
「あ、あの、野菜炒めです。これくらいは、失敗しないかなと」
「そうか」
とくにがっかりしたような様子は感じなくてほっとしたけど、彼はなぜかわたしのことをじっと見つめている。なんだろう、そわそわしてしまう。
「そのエプロンは……」
涼本さんが言葉を発した瞬間、はっとした。
もしかして、エプロンの子どもっぽさに引かれてしまったかな……!?
つい気合が入って愛用しているエプロンを着けたけど、くまのエプロンってそういえばちょっと恥ずかしいかも。