仕方なく結婚したはずなのに貴方を愛してしまったので離婚しようと思います。
「氷まくらをもってくるから」
「でも……」
「昨日言ったよね? 僕は君の夫なんだから甘えて良いんだよって」
玲司は穂乃果の髪を撫でながら穂乃果がうんと言うまで待っている。
「じゃ、じゃあお言葉に甘えて……」
布団の裾を口元まで引っ張り小さな声で答えた。
「うん。いい子だね。あとでなにか食べれそうなものをもってくるよ」
穂乃果の返答に満足したのか玲司は嬉しそうな笑みを浮かべ部屋を出ていった。