【完】ネコ系男子は幼なじみだけに素顔を見せる
オレは持っていたアイスティーのコップを置いて渚の話を真剣に聞くことにした。



「じゃあ、理人が心絆のことを好きなのは知ってる?」



理人がココを……。




「初耳だ」



そんな事今まで言ってなかった。




特にそんなに特別な感情を抱いている様子をなく、普通にココに話していたが。



理人は1番親しい友人。



どんな些細なことでも相談し続けてきた。



話を聞く度に苦しい思いをしてきたということか。



「柚弦って鈍感ね。いや、柚弦の目にはそれだけ心絆しか見えてないのね。あたしだってそれ以上に柚弦のことを愛しているのに…。理人だってそう。再会した日はいつもより機嫌が良かったわ」




渚の言う通り、オレはココだけしか見えていない。



だからオレは大切な友人を傷つけ続けてきたのか。



「渚、何度も言うがオレにはココしかいない。だから渚の気持ちには応えることが出来ない。ごめん」
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