冬物語


どれぐらい泣いたかなんて覚えてない。


大切なものを失った。
大切な人を失った。


自分の行動が、相手を傷つけているのに気付くのが遅く、取り返しの出来ない過ちをしてしまった。


暦の上では、嫌いな冬があけて、春にさしかかろうとしていた時の出来事だった。



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